ニコニコこどもクリニック|名古屋市中村区上石川町の小児科

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赤ちゃんについて

咳・鼻水・おう吐・便秘

長引く咳

咳の持続期間

咳の持続期間

咳は子どもの病気によくみられる症状です。風邪を引いた場合、多くの子(3/4程度)は、2週間以内に咳は治まります。それ以上続くときは、何か隠された病気があるかもしれません。咳の続く期間の目安として、小児では2週間以上を長引く咳(亜急性の咳)、4週間以上続くと慢性の咳と区別します。

亜急性~慢性の咳の原因

比較的よくみられる病気は副鼻腔炎、気管支喘息、アレルギー性鼻炎です。気道粘膜が炎症をきたしやすい状態になっている、風邪症候群後遷延性咳嗽もあります。百日咳もありますが、最近ではおとなからうつされたことが多いです。
年齢に特徴的な原因として、ゼロ歳児では気管の先天奇形、1~2歳児では何かをのどに詰まらせた気道異物を考えます。すべての年齢の子どもにあり得ますが、胃に入った食べ物が食道に逆流してしまう胃食道逆流症などです。この場合、成人だと胸焼けなどを感じますが、子どもではうまく表現できません。
(参考)ニューロペプタイド研究会「こどもの咳嗽診療ガイドブック」(診断と治療社 2011初版)

対応

診察風景

咳は子どもの病気によくみられる症状です。風邪を引いた場合、当院では鼻孔から細い内視鏡を入れて、鼻腔内の膿性鼻汁の有無を調べます。そうすることで副鼻腔炎の有無が分かります。採血検査でハウスダストや花粉に対する感受性を調べて、アレルギー性鼻炎や気管支喘息と診断します。百日咳も採血でおよそ分かります。原因がはっきりすれば、それに応じて治療ができます。胸のエックス線など必要に応じて大きな病院へ紹介します。

子どもの鼻汁

(a)少しの鼻水は風邪とは限りません

小さな子どもは生理的に鼻汁が多いです。鼻汁を分泌する鼻腺の数は、成人よりも小児の方が多いといわれています。また秋から冬にかけて空気が冷たくなると鼻汁が増えることはよく経験します。鼻水(医学用語で鼻漏)が有るからといって病気とは限りません。

(b)鼻づまりの対処法

子どもは鼻腔が狭いので鼻づまりをきたしやすいです。息苦しそうなときは鼻汁を吸い取ってください。鼻汁吸引器があると便利です。鼻汁を吸いやすいタイミングは、あたたかい食べ物を食べた直後や入浴後です。
鼻をかむ練習をしてください。片方ずつ鼻翼を押さえて「フン」と空気を出すようにします。鼻水が取れて鼻づまりが良くなります。

あまりに鼻汁が多いと通年性アレルギー性鼻炎をきたしている可能性があります。鼻汁が多く、鼻づまりがつらそうなときはご相談ください。

(参考)工藤典代「乳幼児の生理的な鼻汁と鼻漏 」(小児科診療 2015;78:1303-1306)

おう吐

ウイルス性胃腸炎

おう吐、下痢、腹痛、軽い発熱があればウイルス性胃腸炎を疑います。秋から冬にかけて流行するノロウイルス感染症は激しい嘔吐で始まります。多くの子は適切な食事制限と、経口補水液や点滴で脱水症を治療すれば、1~2日での改善が期待できます。

経口補水液の飲ませ方

嘔吐があるときの経口補水液の飲ませ方には工夫が必要です。当院では以下のようにお話ししています。

◆飲ませ方

  • 最初は一口ずつか、スプーン一さじずつ飲ませ、吐かなければ増やします。
  • 乳児は5分ごとに5~10mlくらい、幼児は5分おきに10~20mlくらいが目安です。
  • 1時間、2時間、4~6時間で下の表の量を飲ませるようにしてください。

◆量の目安

体重 5分ごと 1時間 2時間 4~6時間
7kg 5ml 80ml 170ml 350ml
10kg 10ml 120ml 250ml 500ml
15kg 15ml 180ml 370ml 750ml

小児急性胃腸炎診療ガイドライン2017より

小児急性胃腸炎診療ガイドライン 2017

◆経口補水療法

おう吐をきたす疾患には見逃すと致命的になるものがあります。危険なサインが潜んでいないか、くまなく調べます。例えば、腸が腸の中に食い込んでしまう腸重積症です。腹部エコー検査で、特徴的なターゲットサインを探して、それが無ければ安心材料の一つとなります。症状が進むと便に血が混じるようになりますが、そうなる前に見つけるほうが治りやすいです。
急性心筋炎は心臓の動きが弱くなり命にかかわる大変怖い病気です。心音を確認し、心臓の動きを胸部エコー検査で見ることで、ある程度予測できます。その他に腸閉塞(イレウス)や虫垂炎にも、エコー検査はある程度役立ちます。
症状の変化を観察することが大切です。診察時にはなくても、自宅に帰ってから症状が変化することもあるので、気をつける要点をお知らせします。

  • 小児急性胃腸炎に対する初期治療として、4時間以内に不足分の水分を経口補水液で飲ませることが薦められます。
  • 嘔吐があるときも、経口補水液による経口補水療法は薦められます。(飲ませる量と間隔は「経口補水液の飲ませ方」を参考にしてください)
  • 嫌がって十分な量が飲めないときには、経口補水液以外の水分を飲ませてもよいです。ただし、脱水兆候や重症感があればすぐに小児科を受診してください。

◆食事療法

  • 急性胃腸炎の乳児に対して母乳栄養は継続してください。経口補水液による脱水治療中でも、母乳を併用したほうが重症脱水が少ないことが確認されています。
  • 脱水が治れば、ミルクや食事は早期に開始してください。食事の内容も年齢に応じた通常の食事でよいです。食事制限をしても改善までの期間に変わりはなく、むしろ体重の回復を遅らせる可能性があります。
  • ミルクは薄めないことを薦めます。ミルクを薄めても改善までの期間は変わりません。
  • 高脂肪の食事や糖分が多い飲料は避ける方がよいでしょう。
  • 乳糖除去乳は下痢の期間を短縮することが確認されています。しかし、費用と作用のバランスを考慮すると、胃腸炎の乳児全員に最初から使用する必要はありません。

赤ちゃん

首のすわり

首がすわっているか試すには

お子さまをたて抱きにして体を前後に軽くゆすってみてください。優しくゆっくりでお願いします。頭が大きく揺れなければ、首はすわっています。
医師の診察では、「引き起こし反応」で診ます。

生後2カ月で動きの飛躍的変化

生後2カ月頃に指しゃぶりが始まります。
生後3カ月頃には、顔の向いた方にある物を見て、手を伸ばすようになります。
それまでの原始(げんし)反射が消えて、赤ちゃんの「何かしたい」意思、随意(ずいい)運動の表れです。
生後4カ月で首がすわったころに、うつぶせの姿勢でわきの下に丸めたタオルを置いてあげましょう。顔を起こして周りを見渡せます。視界が広がって新しい世界の発見です。

首のすわり

離乳食

離乳食の「隠し味」

幼児イラスト

よだれ掛け(スタイ)の汚れ具合を参考に

よだれ掛けが汚れない子は唾液の分泌が少ないです。
口が乾燥していては飲み込みにくいので、より軟らかく料理してください。

家だと野菜を食べないときは

保育園の給食はよく食べるのに、家では野菜を食べない子がいます。
平日の朝ご飯は手間をかける時間がありません。どうしても固い食材になってしまいます。
せめて夕食や週末は軟らかく料理してください。

奥歯に注目

離乳完了期の1歳6カ月ころに奥歯が1本も出ていない子が約30%います。
歯のない歯茎では野菜はすりつぶせません。
奥歯が無ければ、幼児食の野菜よりは軟らかくしてください。

(参考)
「子どもの摂食嚥下機能の獲得」弘中祥司
ラジオNIKKEI「小児科診療 UP-to-DATE(2020年3月17日)」

子どもの食事と栄養

幼児イラスト

a)食事で大切なこと

人の食の特徴は、長い時間をかけてゆっくりと自立を果たすことです。
人は、複雑な社会で生きる技術を身につけるまでに、脳を大きく成長させる長い時間を必要とします。

子どもにとって食事は、自分と保護者、そして食べ物の関わり(3項関係)を理解し、社会性を身につける場所でもあるのです。
ですから、食事は主張の場でもあり教育の場ともなるので、親子の葛藤があるのは当たり前のことです。

それだけにゆったりと構え、大切にしたいのです。

b)子どもの食生活の特徴

  1. 目覚ましい発育をするために多くの栄養素を必要とします。
  2. 消化機能が十分に発達していないので、1食の量や調理法に工夫が要ります。
  3. 感染に対する抵抗が弱いので、食品を衛生的に扱うことが大切です。
  4. 食物アレルギーが多い時期です。
  5. 望ましい食習慣を身につける時期です。

c)離乳食の基本

  1. 大切なこと
    楽しく食べて、食べる意欲を引き出すことです。
    「手づかみ食べ」は、手と口の協調した働きの発達を促します。
    早起きして外遊びを心掛け、空腹を感じるようにしてください。
    そのためにも生活リズム・食事のリズムを整えてください。
  2. 食べる量のめやす
    食べる目安量にとらわれ過ぎないことが大切です。
    子ども一人ひとりに個性があります。その日の体調や気分によっても違います。
    成長曲線のカーブに沿って体重・身長が伸びていれば心配することはありません。
  3. 離乳期の哺乳の与え方
    母乳は、授乳のリズムが確立していれば自律授乳です。
    育児用ミルクは、2回食の頃は1日3回、3回食の頃は1日2回程度です。

離乳食に鉄分をプラス

離乳食

赤ちゃんはお母さまのおなかから「貯蔵鉄」をもらって産まれてきますが生後6カ月頃には底をついてしまいます。母乳栄養児は意識的に離乳食から鉄分を摂りましょう♪

ベビーフードを利用した簡単なメニューを紹介します。

レバー入りポテトサラダ
~材料~
・ レバーペースト…大さじ1
・ じゃがいも…1/2個
~作り方~
① じゃがいもを茹でて潰す。
② ①とレバーペーストを混ぜ、一口大に丸める。

レバーと野菜のポタージュ
~材料~
・ レバーペースト…大さじ1
・ お好みの野菜
・ 湯でといた粉ミルク
~作り方~
① 野菜を柔らかく茹でてみじん切りにする。
② 器に①、材料を入れて混ぜる。

ここもご参照ください

離乳食に困ったときの対応

離乳食に困ったときの対応

a)食事のタイプに応じた対処

  1. 食べたことないからイヤ!
    「一緒にごはん作戦」が、子どもの「食べる」を促します。
    初めて出合うものを警戒して口にしないのは、危険を避けるために、生まれながらに備わった大切な反応です(新規性恐怖)。
    それを乗り越えるためには、何度も口にしてみることです。
    その時に、親しい大人(保護者)が一緒に同じものをおいしそうに食べると、子どもはいち早く口に入れ、たくさん食べます。
    出典:赤ちゃん学で理解する乳児の発達と保育 第1巻 睡眠・食事・生活の基本 中央法規
  2. ムラ食いの子ども
    あせらず無理強いせず、食生活のリズムを一定に保ってください。
    子どもの噛む力よりも食事が固すぎないか、同じようなメニューばかりになっていないか見直してください。
  3. 好き嫌いの激しい子ども
    離乳期の好き嫌いは、その時々の気分による一時的なことが多いです。
    嫌いな食べ物と決めつけないで、別の日に調理法や盛り付けを変えたりして出してください。
    少しでも食べられたら大げさにほめて楽しい気分に盛り上げてください。
  4. 小食の子ども
    母乳やミルクばかり飲んで離乳食が進まないときは、授乳間隔が短すぎて空腹を感じないことが多いようです。
    地域の親子の集まりや公園に出かけるなど活動的にしてください。
    離乳食が固すぎて噛む力に合っていないか見直してください。
    卒乳すると食べるようになることも多いので、順調に体重が増えていればおおらかに構えることも大切です。
こんどのご飯が楽しみだナァ

b)栄養相談

離乳食に関することは育児の対部分を占めるだけに不安や心配も大きくなります。
子どもの個性によって、離乳の進め方への反応も異なります。

  • 離乳の進行に合った食品の使い方
  • 子どもの噛む力に応じた離乳食の与え方
  • 手づかみで食べようとしない

などでお悩みの方はご相談ください。

赤ちゃん

赤ちゃんのスキンケア

生後まもなくからスキンケアを始めることが、肌のトラブルやアトピー性皮膚炎の予防に勧められています。

赤ちゃんの皮膚の特徴

1.生後2カ月までと生後4カ月以後で、肌の様子が大きく違います。
生後2カ月までは性ホルモンの関係で、一時的に顔や頭の皮脂分泌が多くなります。
ちょうど思春期のニキビ面のようです。
生後4カ月を過ぎると急激に皮脂量は少なくなり、皮脂分泌の少ないドライスキンの時期になります。
2.皮膚が薄い
厚さは成人の1/2~1/3くらいで、掻いてしまうとすぐに傷つきます。
バリア機能が弱いと言えます。
3.汗かき
汗を出す汗腺の数は成人とほぼ同じですが体表面積は大人の1/6しかありません。
4.かぶれやすい
口のまわりはよだれや指しゃぶりでかぶれます。
オムツの中は尿便でオムツかぶれをきたしやすいです。
接触皮膚炎を起こしやすい時期です。
泡立てて
保湿剤

スキンケアの方法

1.清潔
体は石鹸を泡立てて、頭皮はシャンプーの泡をたっぷりと手に付けて、優しく洗います。
洗った後はしっかりとすすいでください。
お湯の温度は38~39℃のぬるめに、湯船につかる時間は3~5分が目安です。
石鹸やシャンプーは弱酸性、無香料、無着色、アレルギーテスト済が望ましいです。
2.保湿剤
乳液タイプ(油分+水分)が基本ですが、季節や症状に応じて使い分けてください。
夏はローションで全身をさっと保湿して、刺激を受けやすい部位にだけクリームを加える。
冬は乳液の上からクリームやオイルを重層してしっかり保湿する、などです。
3.肌着
木綿性の肌着を着用して、汗をかいたらこまめに取り換えてください。

赤ちゃんのゼーゼー(喘鳴)

赤ちゃんのゼーゼー(喘鳴)

赤ちゃんのゼーゼーは呼吸困難の可能性があります。

赤ちゃんは空気の通り道(気道)が狭く、粘膜からの分泌物が多くてゼーゼーすることはよくあります。ですからゼーゼーがすべて呼吸困難というわけではありませんが、苦しさを表現できないだけに注意が必要です。

小児科の医師にとって難しい病態です。

一つには症状の進行が早く命に関わることがあるのと、もう一つはさまざまな病気を考えなければならないからです。例えばRSウイルスによる細気管支炎や、あるいは乳児喘息はよく知られていますが、それ以外にも気道の奇形(気管・気管支軟化症など)や、親が気づかないうちに何かを飲み込んでしまった気道異物、あるいは胃の内容物が再び食道に戻ってしまう胃食道逆流症などがあります。さらに怖い病気として心筋炎(心不全)があります。

きめ細かな観察が必要です。

実際にあった例ですが、診察すると赤ちゃんは、胸骨の上がへこむ陥没呼吸で、呼吸数も多く呼吸困難でした。待合室でどうでしたかと伺うと、お母さまは静かに眠っていると勘違いされていたようでした。実際は苦しくて泣くこともできなかったのですね。

表:乳幼児のゼーゼーで考えなければならない病気の一部

  急性喘鳴 反復喘鳴
乳児
(2歳未満)
細気管支炎、気道異物 乳児喘息、喉頭軟化症、気管・気管支軟化症、胃食道逆流症、心不全
幼児
(2歳以上)
気道異物 喘息、胃食道逆流症

(参考)西田光宏「乳幼児の喘鳴を鑑別する」(日本医事新報/No4776 2015.11.7)

鉄欠乏性貧血

鉄は(1)赤血球のヘモグロビンを作るほかに、(2)脳の働きに大切な栄養です。
生後6カ月以降、子どもの必要量と母乳から得られる量との差が大きい栄養素が鉄です。
補完食(離乳食)で補うことが必要です。
吸収が良いヘム鉄を含む食品として、レバー、赤い肉、カツオ、まぐろ、あさりなどがあります。
生後7カ月以降は赤身魚を、9カ月以降はレバーや赤身肉を与えましょう。
早産時や低出生体重児は、生後3カ月以降から足りなくなり、鉄剤投与が必要なことが多いです。

ここもご参照ください

補完食

臍ヘルニア

赤ちゃんの臍ヘルニア(いわゆる出べそ)を、ばんそうこうで固定します。

母乳育児

母乳支援

体重の増え方:赤ちゃんの体重増加が少な目でも、体重がゆっくりだが着実に増えていれば、すぐにミルクを足す必要はありません。
薬:授乳中も、ほとんどの薬は飲めます。一律に授乳を止める必要はありません。服用しても大丈夫かどうかを本「母乳とくすり」で調べます。
混合栄養でも:母乳育児は赤ちゃんだけでなくお母さま自身の健康にもつながります。混合栄養でもいいので母乳を与える期間を長くしてください。

母乳育児

赤ちゃんに対する利点

病気を防ぐ:さまざまな感染防御機構が含まれていて、下痢などのおなかの病気や、咳など呼吸器感染症にかかりにくくなります。

(参考)水野克己「小児科医が行う母乳育児支援」(日本小児科学会誌 2015;119:1352)