ニコニコこどもクリニック|名古屋市中村区上石川町の小児科

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熱・咳・インフルエンザ

熱が高い、どうしたらいいの

水分補給をします

汗で体の水分が少なくなります。
汗を拭き、下着を替えて、こまめに水分補給をしましょう。

解熱剤の使い方

使うタイミングは、熱が39℃に近い時、水分が飲めないとき、眠れないときです。
6時間以上空けて、1日2回くらいが目安です。

発熱は体を守る反応です

感染で、脳が刺激されて発熱します。
細菌やウイルスなどは38~39度になると弱ります。
つまり熱で細菌やウイルスの増殖が抑えられ、身体の抵抗力(免疫)が充分にはたらいて、病気は快方に向かいます。

寒気がして震えるとき

熱の上がり始めは寒気がすることがあり、そのときは暖めます。
寒気がおさまって熱そうなら、薄着にします。
頭を冷えたタオルでおおっても熱は下がりませんが、気持ち良ければそうしてください。嫌がるときは無理にする必要はありません。

子どもの咳とゼーゼー

(1)様子を見るチェックポイントは

・飲めるか?
・眠れるか?
・しゃべれるか?(赤ちゃんなら大きな声で泣けるか?)
これらができれば明日の受診でいいです。

(2)気道を3つの場所に分けて考えます

①鼻づまり

鼻水による鼻腔が狭くなるためです。
鼻汁を吸ってあげてください。
軽症です。


②喉頭

のどの奥、声を出す声門付近が狭くなった時です。
呼吸が苦しいので早く受診してください。
横に寝るよりも、座ったほうが楽です。


➂細気管支

気管支の一番先の細いところが狭くなった時です。
赤ちゃんの細気管支炎や、子どものぜんそくで、ヒューヒューという音です。
薬を飲んだり、吸入してください。

②喉頭

のどの奥、声を出す声門付近が狭くなった時です。
呼吸が苦しいので早く受診してください。
横に寝るよりも、座ったほうが楽です。

➂細気管支

気管支の一番先の細いところが狭くなった時です。
赤ちゃんの細気管支炎や、子どものぜんそくで、ヒューヒューという音です。
薬を飲んだり、吸入してください。

長引く咳

咳の持続期間

咳は子どもの病気によくみられる症状です。カゼを引いた場合、多くの子(約3/4程度)は、2週間以内に咳は治まります。それ以上続くときは、何か隠された病気があるかもしれません。咳の続く期間の目安として、小児では2週間以上を長引く咳(亜急性の咳)、4週間以上続くと慢性の咳と区別します。

咳の持続期間

亜急性~慢性の咳の原因

比較的よくみられる病気は副鼻腔炎、気管支喘息、アレルギー性鼻炎です。気道粘膜が炎症をきたしやすい状態になっている、かぜ症候群後遷延性咳嗽もあります。百日咳もありますが、最近ではおとなからうつされたことが多いです。
年齢に特徴的な原因として、ゼロ歳児では気管の先天奇形、1~2歳児では何かをのどに詰まらせた気道異物を考えます。すべての年齢の子どもにあり得ますが、胃に入った食べ物が食道に逆流してしまう胃食道逆流症などです。この場合、成人だと胸焼けなどを感じますが、子どもではうまく表現できません。
(参考:こどもの咳嗽、診療ガイドブック 編集ニューロペプタイド研究会 2011 初版)

対応

当院では鼻孔から細い内視鏡を入れて、鼻腔内の膿性鼻汁の有無を調べます。そうすることで副鼻腔炎の有無が分かります。採血検査でハウスダストや花粉に対する感受性を調べて、アレルギー性鼻炎や気管支喘息と診断します。百日咳も採血でおよそ分かります。原因がはっきりすれば症状にあわせて、治療ができます。胸のX線など必要に応じて大きな病院へ紹介します。

診療風景

百日咳

年齢によって症状は異なります

ワクチンを打っていない赤ちゃんがかかると、呼吸が止まるほどのひどい咳です。
生後2か月になったら早く5種混合ワクチンを受けましょう。

ワクチンを打っていてもかかることが有ります

そのときは、1週間以上続く、激しい咳です。
咳でおう吐することも有ります。
小学校の低学年児童がたくさん感染しています。

検査で確定します

当院は感度の高い遺伝子検査(LAMP法)をします。
結果が出るのに5日ほどかかります。

マスクした女児の画像

マイコプラズマ肺炎の検査

当院でPCR検査できます

院内に測定機器があるので、40分で結果が分かります。
よく使われるクラリスロマイシン耐性(効かない性質)の菌かどうかも分かります。
のどの奥をこすって検体を取るので少し辛いです。

マイコプラズマ肺炎の検査

総合的に診断します

症状や周囲の流行状況などを参考にして検査と治療を決めます。
流行しているときは、検査キットが手に入りにくいです。

子どもの新型コロナウイルス感染症の特徴

子どもは軽症

オミクロン変異株になって小児にも感染は広がりました。
子どもの多くは軽症ですが、日本でも重症化した子どもが報告されるようになりました。

上気道炎が多い

デルタ株と比べて重症例の内容が変わりました。
肺炎の割合が減って、クループ・無呼吸とけいれんが増えました(2022.4.4 日本集中治療学会)。

上気道(鼻と、のどの奥)が狭くなり、窒息の危険についての注意喚起が出されました(2022.3.2 日本耳鼻咽喉科頭頸部外科学会)。


注意すべき症状は
□ のどが腫れてつばを飲み込めない
□ 息を吸うのが苦しい
□ 声がこもってしまい、発声できない

最新情報は以下のサイトをご確認ください。
厚生労働省:新型コロナウイルスに関するQ&A(一般の方向け)
【乳幼児・小児への影響について】
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/dengue_fever_qa_00001.html#Q6-8

国立成育医療センター
コロナ×子ども本部公式サイト
https://www.ncchd.go.jp/center/activity/covid19_kodomo/

大切なのは心のケア

子どもは様々な不安を抱いています。
子どもが自分の気持ちを表現する機会を保障し、考えを尊重して受け止めることが大切です。
子どもの健康被害は心理的な面に表れています。

新型コロナウイルス感染症の重症化を防ぐ生活スタイル

免疫には2種類

感染症にかからない力を免疫と言います。
免疫には自然免疫系と獲得免疫系の2種類があります。
自然免疫系は病原体が侵入してすぐに反応しますが作用は弱いです。
それでも治らないときに獲得免疫系が働き始めます。発動までに時間がかかりますが強力です。

獲得免疫系の働きが分かれ目

獲得免疫系の活動が治るか重症化するかの分かれ目になります。
軽症の人は自然免疫系のみで、中等症の人は獲得免疫系が働いて治った人です。
重症の人は獲得免疫系が暴走してしまった人です。新型コロナウイルスが体に入る入り口はACE2という受容体で、いわば「傷」の様なものです。高齢者や慢性疾患の方は「傷」が多く、多量のウイルスが体内に侵入します。獲得免疫系がそれらに一斉攻撃するので、炎症のコントロールができなくなってしまいます。その結果自分自身の細胞も破壊し、死に至ると考えられます。

自然治癒力を高める生活

熱は病原体が侵入したことを知らせる自然免疫系のアラームです。むやみに下げないで、温かい飲み物や食べ物を摂り、ゆっくり休養しましょう。 私たちの体には微生物が住み着いて、人の健康に大切な働きをしています。とりわけ腸内細菌が重要で、消化を助け必須アミノ酸やビタミンを作るなど大切な役割を果たしています。常在菌と人は共存関係です。腸内細菌を元気にする生活が免疫力を上げることになります。唾液をたくさん出すようによく噛んで食べる、食物繊維や発酵食品を取る、などです。これを機会に生活スタイルを見直しましょう。

(参考)本間真二郎 感染を恐れない暮らし方 講談社ビーシー/講談社

感染を恐れない暮らし方

新型コロナとインフルエンザ同時流行期の受診の仕方

新型コロナとインフルエンザの区別

新型コロナウイルスとインフルエンザを急性期の症状から判別することは難しいです。
それぞれのウイルス検査が必要です。

新型コロナとインフルエンザの区別

電話をしてから受診

当院に受診されるときは、トップページの「発熱外来:熱で受診される方へのお願い」をご覧ください。

電話をしてから受診

インフルエンザ

ポイント

  • インフルエンザは生来健康な小児にとって予後のよい疾患です。しっかり休養し必要な対症療法をすれば寛解します。熱は1日だけのことが多いのですが、2峰性の場合もあります。不幸にして重症化する患児もいますが、それを初診で見極めることは困難です。
  • インフルエンザ迅速検査は熱がでてから一定時間経たないと正しく判定できません。12時間経つと、よりよいです。できるだけ半日くらい様子を見てから受診してください。結果が陽性でもインフルエンザでない場合もあり、これを偽陽性といいます。
  • 高熱のときに、無いはずのものが見えたりするおかしな言動を熱せん妄(もう)といいます。一瞬の手足のふるえは熱しんせんといい、けいれんではありません。 インフルエンザ脳症の初期に見られる 異常行動は、熱せん妄との区別が難しいです。異常行動が長く続き、意識状態の悪化やけいれんを伴うときは要注意です。
マスク

抗インフルエンザウイルス薬に関する学会などの見解

  • 日本小児科学会
    タミフルは重症化リスクが高い患者には投与が推奨されるが、季節性インフルエンザ患者全例に投与すべきではない。小児に多い中枢神経合併症には、抗インフルエンザ薬は必ずしも期待できない。
  • コクランレビュー Cochrane Database Syst Rev. 2014 Apr 10;4:CD008965
    タミフルの働きは有熱期間の短縮のみで、肺炎などの合併症を減らす作用はなかった。
  • コクランチームから欧州疾病予防コントロールセンターへのコメント 2016.3.13
    人はもともと体内にノイラミニダーゼを持っている。ノイラミニダーゼ阻害剤は、服用した人の体内のノイラミニダーゼ作用を阻害することにより、免疫システムや代謝系、腎臓、心臓、神経細胞などさまざまな細胞の機能を阻害する。タミフルには中枢神経系の抑制作用と刺激作用がある。それが異常行動や呼吸抑制に伴う突然死が生じうる要因である。(「薬のチェックTIP」2016;16(65):66)
  • NPO医薬ビジランスセンター
    タミフルは 発熱を1日短くして症状の軽快を早める作用が証明されていますが、脳症の予防作用は証明されていません。副作用として、免疫抑制による発熱期間の短縮、呼吸抑制による低酸素や意識障害、異常行動による事故死などが指摘されています。(「正しい治療と薬の情報」2014;29(6):94  「薬のチェックTIP」2016;16(66):90)
イラスト

抗インフルエンザ薬に関する当院の考え方

【タミフル】
赤ちゃん(0歳児)への使用が2016年11月に承認されました。投与量が欧米に準じたので、1歳児の1.5倍量となります。
10代への使用が2018年8月からできるようになりました。発熱から2日間は転落防止のため窓と玄関の確実な施錠が必要です。
インフルエンザ患児でも全例に使用すべきというわけではありません。
子どもさんの容態とその後の経過、ご家族の希望、副作用の可能性を考慮して判断します。

【リレンザ】
上手に吸入できる子に使いますので、目安として5歳以上です。
副作用はタミフルよりも少ないので、吸入できる年齢の子にはリレンザを処方することができます。
牛乳アレルギー患者さんでのアナフィラキシーが1例報告されています。

【ゾフルーザ】
2018年3月より体重10kg以上の子に使用できるようになりました。
日本小児科学会は12歳未満児への積極的な投与を推奨していません。