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赤ちゃんのゼーゼー(喘鳴)

赤ちゃんのゼーゼーは呼吸困難の可能性があります。

赤ちゃんのゼーゼー(喘鳴)

赤ちゃんは空気の通り道(気道)が狭く、粘膜からの分泌物が多くてゼーゼーすることはよくあります。ですからゼーゼーがすべて呼吸困難というわけではありませんが、苦しさを表現できないだけに注意が必要です。

小児科医にとって難しい病態で、実力が試されます。

一つには症状の進行が早く命に関わることがあるのと、もう一つはさまざまな病気を考えなければならないからです。たとえばRSウイルスによる細気管支炎や、あるいは乳児喘息はよく知られていますが、それ以外にも気道の奇形(気管・気管支軟化症など)や、親が気づかないうちに何かを飲み込んでしまった気道異物、あるいは胃の内容物が再び食道に戻ってしまう胃食道逆流症などがあります。さらに怖い病気として心筋炎(心不全)があります。

 

きめ細かな観察が必要です。

実際にあった例ですが、診察すると赤ちゃんは、胸骨の上が凹む陥没呼吸で、呼吸数も多く呼吸困難でした。待合室でどうでしたかと伺うと、お母さんは静かに眠っていると勘違いされていたようでした。実際は苦しくて泣くこともできなかったのですね。

 

表:乳幼児のゼーゼーで考えなければならない病気の一部

  急性喘鳴 反復喘鳴
乳児
(2歳未満)
細気管支炎、気道異物 乳児喘息、喉頭軟化症、気管・気管支軟化症、胃食道逆流症、心不全
幼児
(2歳以上)
気道異物 喘息、胃食道逆流症

(参考) 乳幼児の喘鳴を鑑別する  西田光宏 日本医事新報 No4776 2015.11.7

長引く咳

咳の持続期間

咳の持続期間

咳は子どもの病気によくみられる症状です。カゼを引いた場合、多くの子(約3/4程度)は、2週間以内に咳は治まります。それ以上続くときは、何か隠された病気があるかもしれません。咳の続く期間の目安として、小児では2週間以上を長引く咳(亜急性の咳)、4週間以上続くと慢性の咳と区別します。

 

亜急性~慢性の咳の原因

比較的よくみられる病気は副鼻腔炎、気管支喘息、アレルギー性鼻炎です。気道粘膜が炎症をきたしやすい状態になっている、かぜ症候群後遷延性咳嗽もあります。百日咳もありますが、最近ではおとなからうつされたことが多いです。
年齢に特徴的な原因として、ゼロ歳児では気管の先天奇形、1~2歳児では何かをのどに詰まらせた気道異物を考えます。すべての年齢の子どもにあり得ますが、胃に入った食べ物が食道に逆流してしまう胃食道逆流症などです。この場合、成人だと胸焼けなどを感じますが、子どもではうまく表現できません。
(参考:こどもの咳嗽、診療ガイドブック 編集ニューロペプタイド研究会 2011 初版)

 

対応

診察風景当院では鼻孔から細い内視鏡を入れて、鼻腔内の膿性鼻汁の有無を調べます。そうすることで副鼻腔炎の有無が分かります。採血検査でハウスダストや花粉に対する感受性を調べて、アレルギー性鼻炎や気管支喘息と診断します。百日咳も採血でおよそ分かります。原因がはっきりすれば適切な治療ができます。胸のX線など必要に応じて大きな病院へ紹介します。

子どもの鼻汁

(a) 少しの鼻水はカゼではありません

小さな子どもは生理的に鼻汁が多いです。鼻汁を分泌する鼻腺の数は、成人よりも小児の方が多いといわれています。また秋から冬にかけて空気が冷たくなると鼻汁が増えることはよく経験します。鼻水(医学用語で鼻漏)が有るからといって病気とは限りません。

(b) 鼻づまりの対処法

子どもは鼻腔が狭いので鼻づまりをきたしやすいです。息苦しそうなときは鼻汁を吸い取ってください。鼻汁吸引器があると便利です。鼻汁を吸いやすいタイミングは、あたたかい食べ物を食べた直後や入浴後です。
鼻をかむ練習をしてください。片方ずつ鼻翼を押さえて「フン」と空気を出すようにします。鼻水が取れて鼻づまりが良くなります。

あまりに鼻汁が多いと通年性アレルギー性鼻炎をきたしている可能性があります。鼻汁が多く、鼻づまりがつらそうなときはご相談ください。

(参考)
工藤典代  乳幼児の生理的な鼻汁と鼻漏  小児科診療  2015;78:1303-1306

おう吐

ウイルス性胃腸炎

おう吐、下痢、腹痛、軽い発熱があればウイルス性胃腸炎を疑います。秋から冬にかけて流行するノロウイルス感染症は激しい嘔吐で始まります。多くの子どもさんは適切な食事制限と、経口補水液や点滴で脱水症を治療すれば、症状は1~2日で回復します。

 

エコー検査が参考になる危険な病気

エコー検査おう吐をきたす疾患には見逃すと致命的になるものがあります。危険なサインが潜んでいないか、くまなく調べます。例えば、腸が腸の中に食い込んでしまう腸重積症です。腹部エコー検査で、特徴的なターゲットサインを探して、それが無ければ安心材料の一つとなります。症状が進むと便に血が混じるようになりますが、そうなる前に見つけるほうが治りやすいです。
急性心筋炎は心臓の動きが弱くなり命にかかわるたいへん怖い病気です。心音を確認し、心臓の動きを胸部エコー検査で見ることで、ある程度予測できます。その他に腸閉塞(イレウス)や虫垂炎にも、エコー検査はある程度役立ちます。
症状の変化を観察することが一番大切です。診察時にはなくても、自宅に帰ってから症状が変化することもあるので、気をつける要点をお知らせします。

 

経口補液水の飲ませ方

嘔吐があるときの経口補液水の飲ませ方には工夫が必要です。当院では以下のようにお話ししています。

◆飲ませ方
  • 最初は一口ずつか、スプーン一さじずつ飲ませ、吐かなければ増やします。
  • 乳児は5分ごとに5~10mlくらい、幼児は5分おきに10~20mlくらいが目安です。
  • 1時間、2時間、4~6時間で下の表の量を飲ませるようにしてください。

◆量の目安
体重 5分ごと 1時間 2時間 4~6時間
7kg 5ml 80ml 170ml 350ml
10kg 10ml 120ml 250ml 500ml
15kg 15ml 180ml 370ml 750ml

 

小児急性胃腸炎診療ガイドライン 2017 より

◆経口補水療法
  • 小児急性胃腸炎に対する初期治療として、4時間以内に不足分の水分を経口補水液で飲ませることが薦められます。
  • 嘔吐があるときも、経口補水液による経口補水療法は薦められます。(飲ませる量と間隔は別紙「経口補水液の飲ませ方」を参考にしてください)
  • 嫌がって十分な量が飲めないときには、経口補水液以外の水分を飲ませてもよいです。ただし、脱水兆候や重症感があればすぐに小児科を受診してください。

◆食事療法
  • 急性胃腸炎の乳児に対して母乳栄養は継続してください。経口補水液による脱水治療中でも、母乳を併用したほうが重症脱水が少ないことが確認されています。
  • 脱水が治ればミルクや食事は早期に開始してください。食事の内容も年齢に応じた通常の食事でよいです。食事制限をしても治癒までの期間に変わりはなく、むしろ体重の回復を遅らせる可能性があります。
  • ミルクは薄めないことを薦めます。ミルクを薄めても治癒までの期間は変わりません。
  • 高脂肪の食事や糖分が多い飲料は避ける方がよいでしょう。
  • 乳糖除去乳は下痢の期間を短縮することが確認されています。しかし、費用と効果のバランスを考慮すると、胃腸炎の乳児全員に最初から使用する必要はありません。

 

便秘症

当院での治療

2015年1年間に治療薬を処方した146例についてのまとめです。
  1. 治療開始は、離乳食開始の生後6~11ヶ月が最も多く、トイレットトレーニングの始まる3歳と、年長(ねんちょう)組の5歳児にピークがありました。
  2. 多くの子は3~5週間の投薬で良くなりました。
  3. トイレットトレーニングがうまく進まない子は、排便痛で嫌がることがあるので、便秘症の治療が必要な事があります。
  4. 腹部超音波が診断に役立ちました。
治療開始年齢
治療開始年齢
超音波による直腸内便塞栓の評価
超音波による直腸内便塞栓の評価

乳児期

離乳食開始後の便秘は短期間の治療で良くなりました。

2~3歳児

排便をコントロールできるようになります。この時期に硬い便で排便時の痛みや出血があると排便を嫌がってますます便秘になる悪循環に陥ります。

まとめ

便秘は排便自立(トイレットトレーニング)の支障になります。子どもの排便に気を使い、朝食後30分以内に5~10分間トイレに座らせる習慣をつけてください。
治療は、浣腸で便塊を除去してから、薬で便を軟らかくして痛みなく排便できるようにします。
食物繊維は多く摂った方が良いのですが、推奨摂取量(年齢+5)gを毎日摂ることは難しいので、それだけでは治りません。

参考
小児慢性機能性便秘症の排便排尿自立に及ぼす影響  若林 康子ら 日本小児科学会雑誌 2013;117:1602
小児期便秘の管理に関する検討  冨本 和彦ら 外来小児科 2013;16:374

子どもの便秘症は見逃されています

子どもは自分が便秘症であることが分かりません

子どもは自分が便秘症であることが分かりません

子どもの便秘症の特徴は排便するときに痛くて、便秘をもよおしても排便を止めてしまうことです。
硬い便なのですが、子どもはどの程度が異常なのかわかりません。排便回数が週2回以下でも親が意識的に聞き出さなければ、子どもの便秘に気付きません。結局放置されてしまいます。

 

子どもの便秘症はよくあることです

ある調査(*)によると、A市の幼児学童643名のうち便秘症の診断基準を満たした子は94名14.5%でした。しかしそのうち治療を受けていたのはわずかに4名0.6%でした。つまり便秘症は頻度14.5%、7人に1人の割合で、ありふれた病気ですがほとんど見逃されていて、99%の子は治療が受けられていませんでした。

 

便秘症になりやすい時期は男女差があります

女児が便秘になりやすい時期は小学校3~4年生の頃で、学校での排便を嫌がることが原因のようです。男児はトイレットトレーニングの3~4歳ころと、小学校1~2年生の頃でした。男女児ともに就学後は、朝食後に家のトイレで排便する生活習慣が大切です。

 

生活習慣で大切なことは

生活習慣で大切なことは

朝食後に排便する時間の余裕を持つための早起きと、
夕食での野菜の摂取と、朝食にご飯を食べることです。

 

以下のことに注目してください

排便を我慢する習慣があれば便秘症を疑って受診してください。
受診が遅れるとますます硬くなり、排便時の痛みが増して悪循環になります。
便秘症のイメージを硬い便とか排便回数が少ないと思っていると、便秘症を見逃します。
排便回数が週3回以上でも、それほど硬く無い便でも、便秘症の子はいました。

参考
(*)藤谷朝実ら 「3から9歳児における機能性便秘の頻度と、生活時間・食習慣との関連」 日児誌 2016;120:860
小児慢性機能性便秘診療ガイドライン作成委員会 「こどもの便秘
重症化する子どもの便秘 NHKニュースおはよう日本 出典:NHK(日本放送協会)